ご挨拶 言語パロール観へのパラダイム転換を図る 音読レシテーションスピーチ指導・英語コミュニケーション教育・近江誠

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ご挨拶
近江メソッドは異病同治

語りの立ち位置を変化させる訓練

モード転換により入力が内質化けしていく!

 入力のダメを押す練習がモード転換です。実際に取り出せる形態で保管しておくためのものです。原文の立位置を変えて話したり書いたりする一連の練習で、私の長いドラマ・スピーチ学の実践から自然発生的に生まれ、近江メソッド後半の重要な訓練となっているものです。

 まずは原文のままで、少しばかり時(WHEN)(WHERE)などを変えて話してみます。クラスメートや教師も加わり、聞き手側に回って合いの手を適当に入れさせる。あくまで前半を通して固めてある部分の応用であるが、アドリブが生きて連続して語る感覚が生まれる。架空ではあるが近い将来に訪れる本物らしい疑似コミュニケーションが現出する。あらかじめ用意された紋切型の会話の役割分担の音読との差は月とスッポンであるのは、HPの受講者の声などをきいていただきたい。

内容(WHAT)を中心に転換させてみる。

 入試に失敗した大学生が、高校生にアドバイスする場面とか。話題は無限だ。

目的(WHY)を中心に転換させてみる。

 原文の目的が「説得」だったら、今度は、情報伝達、余興歓待、祈りなど様々なコミュニケーション目的に切り替えてみる。勿論それに伴う変化はあるが、あまり精度を気にさせない。
 ちなみに、現行の教科書には判で押したように「要約」や「リーテリング」が出てくるようだが、作る方も、粛々と従っている現場も貧困ではないか。そもそも都合よく代弁されるのを拒否するスタンスも人の世には絶対に必要である。深い思いを吐露しているTomorrow…の語り手にいまさらさらにその要約を要求するか。
 むしろその逆で、語りつくせない思いをその人に成り代わって行間を埋めていく「敷衍(amplify, elaborate)」をさせてみるといい。間も生まれる。道なきところに道を作らせてのだから当然だ。語り手との道行を辿っていくような時間、言葉の裏にあるサブテクスト(せりふした)を探ろうとするのは表現であると同時に理解である。出来なければそこで停止させても底まで実にいい経験だ。それまたコミュニケーションである。勿論、要約もいい。でもこれもコミュニケーションの視点を導入する。「誰が、誰に要約するのか?」設定してから語り始めた途端に活動は生きる。

HOWの身体性は別なものに入れ換えてみる。

 「横並び」で話す。しかし「故人への語りかけ」は間接話法的に思い出話の登場人物に落とし込むところか。ちなみに酒飲みの繰り言はリエゾンの練習にもなる。

 You know, Mika. I sometimes do think even now…if only I‘d known that was the last time I’d seen my grandfather fall asleep, I would’ve tucked him more tightly and whispered to him“I love you, Grandpa”… If only…

 教育の場にトリックスター(ギリシャ神話の自由人)の心を取り戻ことである。涙も笑いをQ作品の中に復活させることです。イマジネーションの訓練でもあります。イジメの防止にも一役買うかもしれません。そういうものです。要はそういう練習をしているうちに、いつのまにか原素材は実際の息の長いコミュニケーションの中に様々に応用されて出てくるようになるということです。

結び 近江メソッドは異病同治

 その治療をすることで同一原因による異なる症状の解消が一度にできてしまう。漢方でいう異病同治で言語学習にも当てはまります。すなわち近江メソッドという総合治療を施すことで、色々な英語病を直し、健康体へと導くということでしょうかー。

  • その1 頭の中で和訳する訳病(厄病)を直し、文章を背後に語り手のいるパロールとして捉えるコミュニケーション的なリーディング、ならびに戦略思考を言語感性などを磨かれる
  • その2 紋切型のスピーキング病を直し、目的に沿って持続的に語りゆく力を獲得される
  • その3 紋きり型・和文英訳病を直し、直接英文で物事を書き起こし、目的に沿って書くライティング力が獲得される
  • その4 まずい発声、発音、イントネーション、リズムなどを矯正し、語り手としてのエトスをアップさせる音声技術が獲得される(エロキュ―ション、スピーチ・インプルーブメント)
  • その他5 批評鑑賞的なリスニング能力 ⑥カタルシスなどの精神的満足感が得られる。

 時間が足りない、進度が気になって適度に切り上げ、あらまほしき結果と、それを得るための訓練過程とを混同して、次は英会話、今度は英検、TOEFL、○○試験と右顧左眄していたら食い散らかすのみで、どの目的をも達成することは出来ません。

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