ご挨拶 言語パロール観へのパラダイム転換を図る 音読レシテーションスピーチ指導・英語コミュニケーション教育・近江誠

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豊かな出力には豊かなる言語入力が不可欠です

オーラルインタープリテーションを集中的に行います。

その方法として私は(1)多聴、(2)口真似、〈3〉多読、(4)オーラルインタープリテーションとモード転換、などを主張し、どれもそれなりに有効ですが、アカデミーでは日本人の英語学習の最大の真空地帯である(4)を集中的に行います。

扱う素材は、殆どの日本人学習者が読んで意味を理解する対象と思っている通常の文章が、すべて「そのようにしゃべる!」という視点から見直されます。しかも中・高の教科書などにあらわれる文章はコミュニケーション目的からするとフォーカスが甘いものが多くどちらかといえば情報伝達文が殆どのようです。

アカデミーで扱う素材は情報伝達文ももちろんありますが、説得、余興、弁明、祈り、懐柔、色々なコミュニケーション目的と多様性があり、いずれも切れば血が出るような素材(主として抜粋)を扱います。

その中には論理的発展のさせ方が巧みな評論文もあるでしょう、情感の高め方が絶妙なポーの小説のようなものもあるでしょう。(ディベートが取沙汰されていますが、まずは論理性も非論理性も含めて多様なコミュニケーションの業を含む素材をふんだんに学習者に与えることこそが先決です!)

いわゆる文字に書かれた素材をすべてパロール(語り)と捉えて、それからの中の雄弁のからくり(レトリック)を 「点でなく、線、面、いや球」として役者が長ゼりをまとめて体に刷り込むように染み込ませ、さらにモード転換という魅力的な応用学習で盤石のものにしていきます。

そのためには学習者という発話者の中に、自分が誰で、誰に向かって、いつ、どこから、どういう目的で、何を、どのように展開していき、その時自分の体は何をしているかという七つのポイントに対する意識があることが大切です。したがって、英語学習のすべての基礎である、コミュニケーション的な精読である批判的味読を行います。これをインタープリティブリーディング、(あるいはオーラルインタープリテーション、作品音声解釈は皆同義である)を通して行いますから、素材の深い理解がゆえの音声身体表現を通すことになり、機械的な暗記とは異なり、効率性、定着度、応用性のあるすぐれた入力となっていきます(お気づきでしょうが、ここでリーディングの学習もしていることになるのです!)

取り込みがほどほどのところにきたら、コミュニケーション七つのポイントを動かしてしゃべってみるモード転換に移行し入力の固めを行います。

体に刷り込んだ文をキッチリと複製するだけではだめです。かりに入力が半分ほどであったらあったで級友とも仮想場面でのやり取りの中で情報ギャップを埋めるべく努力します。火が通っているからすらすらいえる箇所と、予期せぬ相手の返しで、生の言いよどみや過去に仕入れた表現などが出てきたり、あるいは逆に相手に助けられたりして、本当に連続して語っている感覚に自分でおどろくモード転換訓練。多くの受講者が殆ど言語観が変わる体験と述懐しています。

アカデミーのもう一つの特徴は、習熟度別ではないところです。

いわゆる複雑系(The Complex System)の有機性の中で構成員は予想外の「細胞変質」を起こし、互いが絡み合って現実と作品の虚構性の中で学習効果をあげています。アカデミーでは富山から九州まで週末来られている先生もいらっしゃいます。職種も一般、大学生中学、高校、高専、大学、各種学校、ラジオ講座の講師兼通訳者等多彩です。
複雑系と関連したことですが、アカデミーでは、シラバス、Can-doリスト 、終了証書などは、概念は入り込む隙間はありません。それらは物事を習得するという、かぐわしきも、奥深い世界とは無縁の、西洋文明に毒された主として理系(ただし二流どころ)の思考による産物であり、それらに組しないという立場をかたくなにも守り続けております。

英語教育は結局のところ現場の教師の実力にかかってきます。

外野が何を言おうともぶれない力をもっていれば問題はないわけです。この講座がひとりでも教員、並びに教員志望の学生諸氏が参加され、話す、書く、読む、聞くが一丸となった英語の指導力を向上させること、同時に私の現在執筆中の本のテーマ、“日本人力を育む英語教育”にいかにつながっていくかを感じとっていくきっかけになれば幸いです。

私は現在は、名古屋市内を中心とした近江アカデミーと京都の某大学の博士課程の二か所でワークショップ形式の授業を行っていますので、元気なうちに多くの先生方と勉強する機会があれば思いながらも、この件に関する若干のあせりがあり、不十分ながらもネットでの講座を開設することにいたしまし。是非そちらの方にもご参加ください。